◆近鉄バファローズと万年筆

 手元に太軸の万年筆があります。1980年に入手したモンブランです。

 プロ野球の近鉄バファローズがパ・リーグで通年1位となり、その感謝セールで買ったものです。

 当時、パ・リーグは1シーズンを前期、後期に分けていました。

 知将、西本幸雄監督率いる軍団は前期2位、後期1位。プレーオフの結果、悲願の通年優勝を果たしたのです。そのように記憶しています。

 近鉄百貨店では全店3、4割安という応援感謝セールを実施して、大いに盛り上がりました。

 私は当時、転勤で和歌山市に住んでいました。

 感謝セールの機会に、どうしても手に入れたいものがありました。それがモンブランの太軸万年筆だったのです。

 休日に大阪市天王寺区にある上本町店へ出かけました。

 感謝セールもすでに3日目。目ざす万年筆が残っているかどうか、確信はありません。

 やや不安を持ちながら売り場のウインドーを覗いたところ、1本だけ残っていました。

 私には「あなたが来るのを待っていましたよ」といわれているようで、有頂天になりました。

 帰路の電車内で何度、ケールを開け、手に触れてみたことでしょう。

 なぜ、モンブランか?。太字のペンを原稿用紙に走らせる先輩の姿に、ずっと憧れていました。

 「いつかは自分も」と心に決めて機会を待っていたのですが、私の小遣いでは手が届きません。

 そのチャンスがバファローズ優勝で巡ってきたのです。千載一遇のチャンス到来でした。

 「念願のモンブランを手に入れた」で始まった太軸万年筆での日記は、すでに7500日を超えました。

 毎日欠かさずに300字から400字を書いていますので、大変な文字数を付き合ってくれたことになります。

 まだまだ、健在です。「わが生涯の友」であり続けること、間違いなしです。

 このペンで「いてまえ打線がヤクルトを粉砕して、日本一に輝いた」と書いてみたいのですが、昨夜の敗戦で1勝3敗と負け越し、崖っぷちに立たされてしまいました。

 今夜の戦況をバファローズ万年筆とともに見守りたいと思います。