◆6人会のこと

 かつての職場仲間6人が年に1回、1泊2日の小旅行を続けています。

 4回目の今秋は、私のホームグラウンドである「三方五湖で」というわけで幹事役が回ってきました。

 10月23日と24日をその日と決めました。
 
 初日は寺の町といわれる小浜市で明通寺、神宮寺などを拝観した後、三方五湖の湖畔の宿「虹岳島荘(ごがしまそう)に宿泊します。

 翌日は 梅丈ガ岳に上ったり、湖上遊覧したり、4月にオープンした縄文の館を見学したりするつもりです。

 といっても、観光は付け足し、付録のようなものです。

 目的は土地の名物を食べて、しゃべることです。この1年間に積もりつもった雑談で夜の明けるまでしゃべるのです。

 6人は1935年生まれが3人、36年生まれが3人。退職後、誰からともなく「久しぶりにあって話したいな」との声があがって、何となくできたグループです。

 6人のうち、3人は悠々自適組、3人は仕事が生き甲斐組です。

 U君は陶芸にはまっています。M君は退職前に覚えたゴルフ、さらに油絵、海外旅行などに忙しい。そして私は、時々は海外へ出かける遊々暮らし。

 S君は大手新聞社の現役記者として、K君はミニコミ誌の編集責任者として頑張っています。Y君は奈良県の地方新聞に健筆を揮い、大学の広報担当、さらにソフトテニスやタンゴの会の責任者として、ライフワークの漁村社会学の研究にと猛烈な忙しさです。

 日ごろはメールや葉書で近況をやりとりする程度のつき合いです。それが毎秋の1泊には必ず集まってきます。

 再会の挨拶は「やあ、元気そうだね」。この一言ですべてが通じ合う仲間というのは、なかなか得難いものです。
 まして、サラリーマンOBです。出世レースに飲み込まれて自分を見失ってしまうものも多い社会です。そんな例をいくつも見聞しました。

 そんな渦の中で、禄をはんできた6人が年に1夜とはいえ、忌憚なく話し合える。嬉しく、楽しいことです。

 「いいですね」。羨ましがられることもあります。
 出世レースには縁が薄かったのですが、筋を通すべきときには通し、言うべき時には言ってきた(と思っている)6人だからウマが合うのかも知れません。

 グループの名は「6人会」。「6人だから6人会」。明快です。全員が元気なら「6人会は永久に不滅」です。
 誰かが欠けて「5人会」になったときは自然消滅と決めています。

 ですから、何が何でも元気でいなければ他の5人に迷惑をかけるのです。「元気そうだね」と「6人会」には、そのような己への励ましも込められているのです。

 今年はどんな話が聞けるのでしょう。いまから胸がわくわくします。

 IT革命だ、なんだといって今後は通信手段もさらに発達することでしょう。

 しかし、ケイタイで何時間通話をしたところで、毎日のようにメールをやりとりしたところで、再会の喜びにまさるものを得ることはできません。

 それぞれの老後、生き方は違っても心を通わせることができる。私にはありがたい友たちです。