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◎9月4日(月)晴・曇 (12日目)
 (サンクト・ペテルブルグ→モスクワ・シェレメチェヴォU国際空港→機中泊)

●翻る国旗
 6:00、妻に起こされるまでぐっすり眠りました。出発が10:00なので気分が緩んだのでしょう。体温は36.1度。帰路につく日も快調です。この調子では無事に帰国できそうなので、嬉しさがこみあげます。
 サンクト・ペテルブルクは今朝も晴れ。ホテル前のポールに掲げた日の丸をはじめ、アメリカ、ギリシャ、スイス、イスラエル、韓国、イタリア、ドイツなどの国旗が翻っています。日本人らしい早立ちのグループがバスに乗り込んでスタートしました。

●ゆっくり朝食
 昨日は慌ただしい朝食だったので、今朝は時間をかけてゆっくり腹ごしらえしました。8席のテーブルなので、ヨーロッパの観光客とも相席になります。
 食べ方にもそれぞれあるようで、先にパンをいくつも食べ、その後に野菜、次いでハムやソーセージという人、皿の上に何でもかんでも山盛りにしてくる人…。そんなことを観察しながら、サンクト・ペテルブルク最後の食事は終わりました。

●タオル確認
 昨夜、添乗員のSさんから使用したタオルは1か所にまとめておくようにいわれました。チェックアウトと同時にメイドが枚数を数え、持ち去られていないかを確認するのだそうです。
 預けてあったパスポートを受け取って、国内線のプルコボT空港へ。バスの到着が遅れて発車が予定より少し遅れました。

●手動の信号
 市内の交通信号機は手動の個所があり、お巡りさんの気分次第で東西が長かったり、南北が極端に短かったり、ばらつきがあります。今朝も長時間の赤信号に引かかったのだといいます。
 観光中にもそのようなことがあり、ユーリーさんは「係がねって(寝て)いるのかも」とか「指導部の人がとる(通る)かも知れない」とつぶやいていました。指導部とは、もちろん共産党のお偉方さんです。

●楽しい日本語
 フライトは13:20の予定ですが「車がおっきから」と早めに出発しました。いつものバスなのに?と思ったら「車が多いから」の意味でした。時に理解に苦しむユーリーさんの日本語ともお別れです。
 11:15、空港に到着。簡単な手荷物検査を受けてロビーに入りました。スーツケースはポーターが運んでくれました。29日から世話になったユーリーさんはこの後、列車で到着する日本人観光客のガイドを担当するので、大急ぎで引き返しました。

●超過料金
 モスクワ行きのプルコボ航空もスーツケースと機内持ち込みの手荷物の合計が1人20kgという制限があります。スーツケースは計量し、チェックインしたらセキュリティーへという手順です。持ち運びはすべてポーターがやってくれます。空港のポーターは実に親切です。
 自分たちのスーツケースは2個で31.8kg。手荷物の計量はありませんでしたが、余裕の合格です。他の人も少しのオーバーなら大目に見てくれました。ただ、最後に計量した母子のスーツケースはかなりの超過だったようで、これにはクレームがつき、幾ばくかの超過料金を払ったようです。

●眼下に町並み
 13:00、プルコボ航空FV135便(13:20発)に搭乗。座席は3×3のTV-154型機です。空席があり、3人掛けを2人で座れました。
 眼下にたっぷり楽しませてもらったサンクト・ペテルブルクの町並みが広がっています。ヨーロッパ風のきれいな町並み、ピョートル、エカテリーナの2人の大帝が築き上げた歴史建造物…。日本人観光客がわんさと訪れるのもその魅力に惹かれるからだと思います。

●前倒しの座席
 通路を挟んだ座席には若いビジネスマン風が2人。着席と同時に空席だった前の座席の背もたれを前方に倒して、その上に足を乗せました。
 「あんたたちもやれ」という風にゼスチャーをします。試しに前の背もたれを押してみたら簡単に前倒しになりました。

●親切な2人
 乗務員は明るくて気持ちが良いです。隣の2人も親切です。ドリンクサービスのワゴンが近づくと、ささっと立って缶ビールをもらってきました。そのうちの1本を「サンクト・ペテルブルクのビールだ。飲んでくれ」といって渡してくれました。その後もまた1本追加してくれるサービスぶり。
 こちらからお礼にと昆布入りのオカキを進呈したら「美味しい」と親指を立てました。「これは何か?」と英語で聞いてきました。妻は「ライスの…」などと懸命の応対。

●ドミノ現象
 おかげで、モスクワ・シェレメチェヴォT空港に到着するまでの1時間を楽しく過ごせました。おもしろかったのは、着陸と同時に、空席の背もたれ5席分がドミノのようにパタパタと前倒ししたことです。
 後方に倒すのは堅いのに、前には簡単に倒れる背もたれ。愉快な構造です。モスクワからサンクト・ペテルブルクに飛んだアエロフロート機も同じでした。背の高いロシア人への配慮でしょうか。

●親切ポーター
 モスクワは雨。風が強くて肌寒さを感じました。ここでもポーターは親切でした。スーツケースをターンテーブルから取り上げて、シェレメチェヴォU国際空港へ移動するバスまで運んでくれます。自分たちは無事に到着したかどうかを確認すればよいだけ。
 バスの手配などは現地の美人ガイドが仕切ってくれました。国際空港までは約10分。玉ねぎ教会に目を奪われている間に到着しました。

●イランの親子
 簡単な手荷物検査を受けてロビーへ。コンピューターのチェックインシステムが故障して、少し待たされましたが、希望通りの中央座席を確保できました。
 9番搭乗口付近で時間つぶしをしていたら、顔立ちのきれいな姉弟がいました。イラン人です。Kさんが折り鶴をあげたら大喜び、両親も一緒になってしばらく雑談。イランへ行った話をしたらご機嫌で応じてくれました。いろいろな出会いがあるものです。

●機内に空席
 搭乗前の手荷物検査は、靴こそ脱がされたものの簡単でした。ドリンクの機内持ち込みもフリーパス。危険、危険と大騒ぎしているのはアメリカとイギリスだけなのでは、と思えるほどの大らかさです。
 17:25、成田行き日本航空JL442便(17:55発)に搭乗。機内後方に空席があったので、自分は後尾の2席を1人占めしてゆっくりできることになりました。妻も3席を2人でかけています。

●ひどい揺れ
 18:13、離陸。青空が戻って西日が翼を輝かせています。直後のモニターは成田まで7200kmを表示。揺れがひどくて旅行会社から渡されたアンケートに回答するのも難儀するほど。 
 19:30、機内食は魚をパスしてビーフにしました。ミニのすしもついていて、疲れているにもかかわらず美味しく食べました。

●赤い帯
 食事中に左側の彼方が染まり出し、ピンクから茜に、さらに赤へと刻々と色彩を変えます。太陽が姿を消すと同時に、赤みは1段と色を増して太い帯になりました。きれいな夕景です。
 やがてウラル山脈を通過。機は一路ハバロフスクへと向かっています。

         《以下、プラス5時間の日本時間で表記》



◎9月5日(火)晴
 (13日目)
 (モスクワ→成田)

●神々しい朝景
 その後はお休みタイム。5:15に目覚めると、朝日が昇る寸前でした。雲海の彼方にきらりと横線を引き、その上に姿を見せた神々しい朝日。しばらく息をのんで見つめました。
 6:00、朝食。ハムとサラダ、ヨーグルトなどの軽食でしたが、今回は食欲があります。日が昇るにつれて雲海に陰影が描かれました。まるで晴れの日の雪原のようです。

●定刻より早く
 到着まで1時間を切ると、機内は急に慌ただしくなりました。各ツアー会社の添乗員が到着後の説明に回ったり、化粧のためにトイレへ向かう女性、身支度を調える人…。いつもながらの光景が展開されています。
 佐渡上空から南下した機は眼下に光る家並みを見ながら、やがて九十九里浜をとらえました。碁盤目の稲穂が黄金色に光る成田。ぐんぐん高度を下げて8:01、定刻より少し早く着陸しました。

●無事に帰国 
 旅行中、妻には心配のかけ通しでしたが、同行の人々に迷惑をかけることもなく、元気に帰国できました。正直なところ、出かけるときは「体調が急変しないだろうか」、「みんなについて行けるだろうか」などと不安いっぱいでした。
 よく歩き、長時間バスに揺られるハードな行程でしたが、これを乗り切れたことで、また自信を積み重ねました。「出かけて良かった」。いまはしみじみそう思っています。


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