●国際電話は公衆電話から

 モロッコはカスバ街道の基点、ワルザザート。ホテルから国際電話をかけたら法外な料金を請求された男女の話です。

 世界文化遺産のカスバ「アイドベンハドゥ」の見学に出発するため、ホテルのロビーに下りると、仲間の男女と現地ガイドがフロントで女性職員と話し合っていました。
 いつもは陽気なガイドが顔をひきつらせて、女性職員とやり合っています。傍らの男女がその様子を不安げに見守っています。その様子から「ただごとならない問題」と察しがつきました。

 私は外に出て周辺の風景をカメラに収めるなどして、解決するのを待ちました。30分ほど経過して、不機嫌そうな表情の3人が玄関前に姿を現しました。なにかしらブツブツ言っています。

 話を聞くと、憤懣ぶりも理解できました。女性は前夜、フロントを通じてイタリアの知人に電話したそうです。その料金として12万円請求されたそうです。男性は日本の家族に電話して2万円を請求されました。

 現地ガイドの交渉で女性は2万円、男性は1万2000円を支払って、その場はおさまりましたが「要件だけ、わずか数分にしか掛けていないのに…」と、怒りはなかなかおさまりませんでした。

 ホテルは現地では最高級です。故意に法外な料金を突きつけたわけではありません。コンピューターのプログラムミスだったようです。「ワルザザートは問題ありません」といっていたガイドは、恐縮するばかりでしたが、このようなミスもあることを知らされました。

 国際電話を掛ける場合、近くに公衆電話があれば、それを利用するのが一番安全なようです。
 最近ではホテルなどでもテレホンカードを入手出来るようになってきました。2人にはとんだ災難でしたが、私たち同行の者にはよい勉強になりました。

         (1999年3月のことでした)