●電池もだめ!傘もだめ!

 空路の移動が多かったメキシコ旅行。搭乗する度に受けた検査あれこれの話しです。

 昨年9月にアメリカの同時多発テロ事件が発生して以来、海外へ出かけるのは初めてです。各空港の検査が厳しくなっていると聞いて、それなりの準備をして出かけました。

 しかし、大阪空港で引っかかってしまいました。ディバックの中のフィルムを入れたX線防止用の袋が反応したらしいのです。
 検査官はフィルムを1本、1本確かめ、カメラを確かめた後、再検査する念の入れようでした。

 成田空港でも、またねらい打ちされました。全身をなで回され、靴を脱がされ、そして、手荷物も丁寧に調べられました。
 ランダムの検査ですから運が悪かった訳ですが、国内でこれほどとは思っても見ませんでした。

 メキシコシティの空港でこんなことがありました。到着後の入国審査はすんなりだったのですが、次ぎに関所が待ち構えていました。

 スーツケースを引きずって税関審査へ。まず女性係員に税関カードを渡すと、係員は緑と赤が点灯するポストにカードを挿入します。
 緑色が点灯すれば検査なしで通過、赤色が点滅したらスーツケースを開けて検査という仕組みです。緑色が何度か点灯した後、赤色に変わりました。「私のだわ」。女性が名乗り出ました。

 点灯は不規則なようで、緑が4回ほど続いて赤が1度だけ点灯ということもあれば、赤が連続することもあます。自分たちは無事通過組でしたが、一行の3人が赤色の「被害」にあいました。

 こんなこともありました。手荷物検査で妻が手にしていたバッグが「ブー」。中身を丹念に調べていた係官が簡易洋裁箱からハサミを取り出しました。それをつまんで後ろの回収ボックスにポイと捨てました。
 それでも安心ならないのか、妻の靴を別室まで運んでX線検査する始末です。

 没収されたハサミは3cmほどの超ミニでした。出発前に、こんなこともあろうかと5cmほどのと取り替えたのですが、それもだめだったのです。

 国内線ではカメラの予備電池や折りたたみ傘は手持ち厳禁です。スーツケースに収納しないと没収の憂き目にあいます。
 電池は起爆装置などに使うから、傘は柄の部分を銃身にしたり、実弾を詰めて隠し持ったりするからのようでした。

 ロサンジェルス空港などで実際に見つかったケースだそうですが、移動の度に出したり、収めたり。けっこう面倒なものです。
 靴を脱がされたり、上から金属の棒で突かれたりもしましたが、これは日本でも報道された靴の中に爆弾を仕掛けた事件を教訓にしたものです。

 移動にはかなり神経を消耗しましたが、何事もないとわかれば検査官は「ありがとうございます」とか、「良い旅でありますように」などと挨拶をしてくれました。昨今はこれも旅の思い出なのかも知れません。

           (2002年2月のことでした)